目次
はじめに
「運動しているなら、ビタミンB群のサプリは飲んだほうがいいの?」「ジムに通っているけど、足りているのか分からない…」そんなふうに迷っていませんか。
運動をしているからといって、全員がビタミンB群サプリを取り入れる必要があるわけではありません。大切なのは、週に何回、どれくらいの時間体を動かしているのか、そして毎日の食事でどんなものを食べているのかという具体的な生活の中身です。
たとえば、週に1〜2回、30分ほどのウォーキングや軽いヨガをしていて、主食・主菜・副菜がそろった食事を1日3回きちんと食べられているなら、あえてサプリを足さなくても問題ない場合が多いです。一方で、週に4〜5回、1時間以上のランニングや筋トレを続けているのに、朝はパンだけ、昼は麺類だけといった食事が続いているなら、食事だけでは不足しやすくなります。
まずは「なんとなく不安だから飲む」のではなく、自分の運動時間と食事内容を思い浮かべてみてください。そのうえで、足りていないと感じたときに、補うかどうかを考えていきましょう。これから順を追って、どんな場合に追加を考えればいいのかを分かりやすくお伝えしていきます。
運動する人にビタミンB群のサプリは必要?

運動をしていると「ビタミンB群は多めに摂ったほうがいいのか」と気になる人は多いはずです。ビタミンB群は糖質や脂質をエネルギーに変えるときに使われるため、運動量が増えるほど消費量も増えると考えられます。ただし、すべての運動でサプリが必要になるわけではありません。汗の量や運動時間の長さによって、補うべきかどうかの判断は変わります。
汗を多くかく長時間運動している場合
1回60分以上の有酸素運動を週に4回以上行い、運動中にTシャツが完全に濡れるほど汗をかく状態が続いている場合は、ビタミンB群の消費量が増えます。ビタミンB1・B2・B6は糖質や脂質、たんぱく質をエネルギーに変えるときに使われ、運動時間が長いほど体内での利用量が増えます。
さらに、1回の運動で体重が1kg前後減るほど発汗している場合は、水分とともに水溶性ビタミンが失われやすくなります。食事で豚肉100g、納豆1パック、卵1個などを毎日摂れていないなら、1日あたりビタミンB1は1.2〜1.4mg、B2は1.4〜1.6mg、B6は1.4〜1.6mgを目安に補充を検討します。逆に、運動が1回30分未満で発汗が軽く、食事で主食・主菜・副菜を毎日整えている場合は追加は不要です。
短時間の軽い運動の場合
1回20〜30分程度のウォーキングや軽いジョギングを週に2〜3回行い、運動後にTシャツが少し湿る程度の発汗であれば、ビタミンB群の追加補充は基本的に必要ありません。ビタミンB1・B2・B6はエネルギー代謝に使われますが、消費量は運動時間と強度に比例するため、心拍数が軽く上がる程度の運動では体内の通常範囲内でまかなえます。
1日の食事で主食を3食、主菜として肉や魚を1食100g前後、卵や大豆製品を1品以上摂れている場合、ビタミンB1は1.0〜1.4mg、B2は1.2〜1.6mg、B6は1.2〜1.6mgの推奨量を満たしやすく、サプリで上乗せする必要性は低くなります。発汗による体重減少が0.5kg未満であれば、水溶性ビタミンの損失量も日常範囲内にとどまります。
どんな運動にビタミンB群のサプリは必要なの?

ビタミンB群のサプリが必要かどうかは、「運動しているかどうか」ではなく、どれくらいの強度と時間で体を使っているかで変わります。散歩や軽いジョギングのような運動と、限界まで追い込む筋トレや長時間の持久系競技では、体内で使われるエネルギー量も汗の量も大きく違います。まずは自分の運動内容を具体的に分けて考えることが、サプリが本当に必要かどうかを判断する出発点になります。
軽い有酸素運動の場合
1回20〜30分のウォーキングやゆっくりしたジョギングを週に2〜3回行い、会話が続けられる強度で心拍数が最大心拍数の50〜60%程度にとどまる場合は、ビタミンB群のサプリは基本的に必要ありません。ビタミンB1・B2・B6は糖質や脂質をエネルギーに変える際に使われますが、この強度と時間であれば体内での消費量は日常生活の範囲内に収まります。
発汗による体重減少が0.5kg未満であれば、水溶性であるビタミンB群の損失も通常の食事で補える量にとどまります。1日3食をとり、主食とともに肉や魚を1食100g前後、卵や大豆製品を1品以上摂れている場合、ビタミンB1は1.0〜1.4mg、B2は1.2〜1.6mg、B6は1.2〜1.6mgの推奨量を満たしやすく、追加でサプリを使う必要性は低くなります。
高負荷の筋トレを続けている場合
週に3〜5回、1回60分以上、最大挙上重量の70〜85%で8〜12回を3セット以上行う筋力トレーニングを継続している場合は、ビタミンB群の消費量が増えます。高負荷で筋肉に強い刺激を与えると、たんぱく質の分解と再合成が繰り返され、その過程でビタミンB6が補酵素として使われます。
体重1kgあたり1.6〜2.0gのたんぱく質を摂取している場合、たんぱく質代謝に伴いB6の必要量も増えます。また、セット間の回復やエネルギー産生ではビタミンB1・B2が関与し、トレーニング時間が長いほど利用量は増加します。食事で豚肉100g、鶏むね肉150g、卵1個、納豆1パックなどを毎日安定して摂れていない場合は、ビタミンB1は1.2〜1.4mg、B2は1.4〜1.6mg、B6は1.4〜1.8mgを目安に補充を検討します。
90分以上の持久系競技の場合
1回90分以上、最大心拍数の65〜80%で走り続けるマラソン練習や長時間のロードバイク走行を行う場合は、ビタミンB群の消費量が増えます。糖質を主なエネルギー源として使い続けるため、ビタミンB1は糖質代謝の補酵素として継続的に利用されます。
脂質の利用割合が高まる後半ではビタミンB2も必要量が増えます。さらに、発汗で体重が1kg前後減るような状況では、水溶性であるビタミンB群が汗とともに失われやすくなります。週に2回以上この強度と時間で練習している場合、食事で主食3食と肉・魚を1食100g以上確保できていなければ、ビタミンB1は1.4mg前後、B2は1.6mg前後、B6は1.6〜1.8mgを目安に補充を検討します。
毎日の食事でビタミンB群が足りているかセルフチェック

ビタミンB群は特別な食品ではなく、毎日の食事の中に分散して含まれています。そのため、不足しているかどうかは「サプリを飲んでいるか」ではなく、普段の食事内容で判断できます。まずは自分の1日の食事を具体的に振り返り、栄養の偏りがないかを確認することが大切です。食事の組み合わせや内容次第で、自然に足りている場合もあれば、慢性的に不足している可能性もあります。
主食・主菜・副菜がそろってる?
1日3食のうち、少なくとも2食で主食・主菜・副菜がそろっているかを確認します。主食はごはん150gまたは食パン6枚切り1枚、主菜は肉や魚を1食100g前後、または卵1個や納豆1パックを含めます。副菜は野菜を70〜100g以上使った料理を1品以上とします。
主食からはビタミンB1、主菜からはビタミンB6やB2、副菜からはB2や葉酸などが補われます。主食だけ、または主食と主菜だけで副菜がない食事が1日2回以上続いている場合は、ビタミンB群の摂取量が推奨量に届きにくくなります。
糖質中心になっていたり外食が多い?
昼食や夕食が丼ものや麺類だけで終わる日が週に3回以上あり、肉や魚を100g以上含む主菜が付いていない場合は、糖質に対してビタミンB1の供給が不足しやすくなります。糖質は体内でエネルギーに変える際にビタミンB1を使うため、ごはん200gや麺1玉を単品で摂る食事が続くと消費量に対して補給が追いつきません。
外食が1日2食以上の日が週に4日以上あり、野菜料理が70g未満、卵や大豆製品が含まれない食事が続いている場合も、ビタミンB2やB6の摂取量が推奨量に届きにくくなります。この状態が2週間以上続いているなら、ビタミンB群が不足している可能性が高まります。
ビタミンB群のサプリを飲むときの量とタイミングの決め方

ビタミンB群のサプリは「多く飲めば効果が高まる」というものではなく、量と飲み方を具体的に決めて続けることが前提になります。パッケージに書かれている数字を基準にしながら、生活リズムに合わせて無理なく続けられる形に整えることが重要です。また、すでに別のサプリを飲んでいる場合は、重複して摂りすぎていないかも確認する必要があります。まずは1日の量と飲む時間をどう決めるかを整理します。
1日の摂取量は表示を守る
パッケージに「1日2粒」と表示されている場合は、その粒数を超えて飲みません。1粒あたりビタミンB1が10mg、B2が12mg、B6が10mgと記載されている製品であれば、2粒でB1が20mg、B2が24mg、B6が20mgになりますが、自己判断で3粒や4粒に増やさないことが前提です。
ビタミンB群は水溶性で尿中に排出されやすいものの、B6は長期間にわたり1日50mg以上を継続すると神経症状の報告があります。表示量は安全性試験を前提に設定されているため、疲労感があるからといって倍量にしても吸収率が比例して上がるわけではありません。必ず容器に記載された1日の摂取目安量の範囲内でとどめます。
飲む時間は毎日同じ食後に飲む
毎日同じ食後、たとえば朝食後30分以内など時間を固定して飲みます。空腹時ではなく、ごはんやパン、肉や卵を含む食事の直後に摂ることで、胃への刺激を抑えながら吸収させます。ビタミンB群は水溶性で体内に長く蓄えられないため、1日1回タイプであれば24時間ごとに同じ時間帯で補給します。
1日2回タイプなら朝食後と夕食後など、食事に合わせて約10〜12時間間隔で分けます。飲む時間が日によって朝になったり夜になったりすると間隔が不規則になり、体内濃度が安定しにくくなるため、同じ食後に固定します。
他のサプリと重なる場合は合計量で決める
マルチビタミンやプロテインにビタミンB群が含まれている場合は、それぞれの含有量を足し算して1日の合計量を出します。たとえばマルチビタミンでビタミンB6が1日10mg、別のB群サプリで20mg含まれているなら、合計は30mgになります。この合計がパッケージ表示の上限や安全性の目安を超えないかを確認します。
ビタミンB6は長期間にわたり1日50mg以上を継続すると神経症状の報告があるため、複数製品を併用して50mgを超える状態が続かないように調整します。製品ごとの表示量だけで判断せず、必ずすべてを合計した数値で決めます。
まとめ|まずは運動と食事をゆっくり確認してみましょう
ビタミンB群のサプリは、「運動しているからとりあえず飲む」というものではありません。まずは、自分の運動量と食事の内容を落ち着いて確認することが大切です。見るポイントは、週に何回運動しているか、1回どのくらいの時間続けているか、どれくらい汗をかいているか、そして1日3食きちんと食べられているかの4つです。
週に3〜5回、1回60分以上のきつめの運動をしていて、運動後に体重が1kg前後減るほど汗をかく場合は、ビタミンB群の消費が増えやすくなります。さらに、丼ものや麺類だけで済ませる食事が週に何度もあり、肉や魚を1食100gほど食べられていないなら、食事だけでは足りない可能性があります。その場合は、パッケージに書かれた量を守って補助として使うことを考えてもよいでしょう。
一方で、1回20〜30分ほどの軽い運動を週2〜3回行う程度で、汗もそれほど多くなく、主食・主菜・副菜がそろった食事を1日3回とれているなら、サプリを追加しなくても足りていることが多いです。
まずは1週間の運動時間と、普段の食事内容を具体的に書き出してみてください。そのうえで、「たくさん使っていそうか」「食事で足りていそうか」を比べてから判断すると、無理なく自分に合った選択ができます。