高血圧予防と血圧管理

▶塩分で血圧が上がるのはなぜ?ナトリウムと血圧の関係を解説

はじめに

「塩分を摂りすぎると、どうして血圧が上がるの?」
「血圧が高めなら、食事の塩分をどのくらい減らせばいい?」と気になっていませんか。

健康診断で血圧の高さを指摘され、ラーメンのスープやみそ汁、漬物など普段の食事を振り返って、塩分との関係が気になった方もいるでしょう。

この記事では、ナトリウムを多く摂ると血圧が上がりやすくなる仕組みや、塩分と体内の水分量との関係、減塩するときに確認したいポイントを解説します。

塩分で血圧が上がるのはなぜ?

塩分を多く摂ると、塩分に含まれるナトリウムが体内に増えます。

ここでは、ナトリウムが増えてから血圧が上昇するまでの流れを順に説明します。

塩分に含まれるナトリウムが体内に増える

食塩の主成分である塩化ナトリウムは、体内に入るとナトリウムと塩化物に分かれます。

ナトリウムは主に腎臓から尿として排出されますが、塩分を多く摂ると排出が追いつかず、体内に残りやすくなります。

ナトリウムが水分をため込んで血液量を増やす

体内のナトリウムが増えると、その濃度を一定に保つために水分が体内に保持されやすくなります。

その結果、血管内を流れる血液の量が増え、血圧にも影響を与えます。

血液量が増えると血管にかかる圧力が高くなる

血液量が増えると、血管の壁にかかる圧力も高くなり、血圧が上がりやすくなります。

このように、塩分の摂りすぎは「ナトリウムの増加→水分の保持→血液量の増加」という流れで、血圧の上昇につながります。

塩分とナトリウムは同じものではない

塩分とナトリウムは同じ意味で使われることがありますが、厳密には別のものです。

ここでは、食塩とナトリウムの違いと、食品表示で確認する項目について説明します。

食塩はナトリウムと塩化物からできている

食塩の主成分は塩化ナトリウムで、ナトリウムと塩化物からできています。

そのため、食塩とナトリウムは同じ量ではなく、食塩1gには約393mgのナトリウムが含まれています。

食品表示では食塩相当量を確認する

食品の塩分量を確認するときは、栄養成分表示の「食塩相当量」を見ましょう。

食塩相当量はナトリウム量を食塩の量に換算した数値なので、「100g当たり」「1食当たり」などの表示も確認すると、実際に摂る塩分量を把握しやすくなります。

同じ塩分を摂っても血圧の上がり方には個人差がある

同じ量の塩分を摂っても、血圧がどの程度上がるかは人によって異なります。

ここでは、塩分による血圧の上がり方に個人差が生じる理由を説明します。

食塩感受性が高い人は塩分で血圧が上がりやすい

食塩感受性とは、塩分の摂取量によって血圧がどの程度変化するかを示す性質です。

食塩感受性が高い人ほど塩分の影響を受けやすく、同じ量を摂っても血圧の変化には個人差があります。

腎臓からナトリウムを排出する力も血圧に関係する

余分なナトリウムは、主に腎臓から尿として排出されます。

十分に排出できないとナトリウムと水分が体内に残りやすくなり、血液量が増えることで血圧が上がりやすくなります。

年齢や体質によって塩分への反応は異なる

塩分による血圧の変化は、年齢や体質によって異なります。

加齢に伴って腎臓のナトリウムを排出する働きが低下することがあるほか、遺伝的な体質も関係するため、同じ量の塩分を摂っても血圧への影響は一人ひとり異なります。

塩分を減らすと血圧は下がる?

塩分を減らすと、体内にたまるナトリウムの量が減り、それに伴って保持される水分や血液量も減りやすくなります。

ここでは、減塩で血圧の低下が期待できる理由と、高血圧の人が目標とする1日6g未満の食塩摂取量について説明します。

減塩すると体内にため込むナトリウムと水分を減らせる

塩分の摂取量を減らすと、体内に入るナトリウムが減り、それに伴って保持される水分も減りやすくなります。

その結果、血管内を流れる血液量を抑えることにつながります。

減塩によって血圧の低下が期待できる

減塩によって血液量が減ると、血管の壁にかかる圧力も低くなり、血圧の低下が期待できます。

ただし、減塩によって血圧がどの程度下がるかには個人差があります。

高血圧の人は食塩1日6g未満が目標になる

高血圧の人は、1日の食塩摂取量を6g未満にすることが目標です。

食品の「食塩相当量」を確認し、朝食・昼食・夕食などを合わせた1日の合計が6g未満になるよう調整しましょう。

まとめ

塩分を多く摂ると、体内のナトリウムが増え、水分が保持されることで血液量が増え、血管にかかる圧力が高くなって血圧が上がりやすくなります。

ただし、塩分による血圧の変化には食塩感受性や腎臓のナトリウム排出能力、年齢、体質などによる個人差があります。

高血圧の人は1日の食塩摂取量6g未満を目標にし、食品の栄養成分表示にある「食塩相当量」を確認して、朝食・昼食・夕食を合わせた摂取量を調整しましょう。

塩分と血圧の関係を理解したうえで、普段の食事に含まれる塩分量を確認し、継続して減塩に取り組むことが大切です。

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