目次
はじめに
「お酒を飲みすぎると、肝臓にはどのくらい負担がかかるの?」
「健康診断で肝機能の数値を指摘されたけれど、毎日の晩酌が関係している?」と気になっていませんか。
仕事終わりにビールや缶チューハイを飲む習慣があったり、週末の飲み会でつい量が増えたりすると、このまま飲み続けても大丈夫なのか心配になりますよね。
この記事では、お酒の飲みすぎが肝臓に与える影響や肝機能との関係、注意したい体のサイン、飲酒習慣を見直す目安について整理します。
お酒の飲みすぎで肝臓にどのような影響がある?
お酒を飲みすぎる状態が続くと、アルコールを分解する肝臓への負担が大きくなり、肝臓に脂肪がたまったり、炎症が起こったりすることがあります。
ここでは、飲酒量と肝臓への負担の関係から、脂肪肝、炎症・線維化、肝硬変へと進行する可能性について順に説明します。
飲酒量が多いほど肝臓への負担が大きくなりやすい
アルコールは主に肝臓で分解されるため、飲酒量が増えるほど肝臓で処理する量も多くなり、負担が大きくなりやすくなります。
肝臓への影響を考えるときは、お酒の種類だけでなく、摂取した純アルコール量を確認することが大切です。
飲酒を続けると脂肪肝から炎症・線維化につながることがある
多量の飲酒を続けると肝臓に中性脂肪がたまり、アルコール性脂肪肝になることがあります。
さらに飲酒を続けると、肝細胞の障害や炎症が起こり、少しずつ線維化が進む場合があります。
さらに進行すると肝硬変につながることがある
肝臓の炎症や線維化が長期間続くと、正常な肝組織が線維に置き換わり、肝臓が硬くなる肝硬変につながることがあります。
肝硬変まで進むと肝臓の働きが低下することがあるため、肝障害を進行させないことが大切です。
肝臓への負担が大きくなりやすい飲み方とは?
肝臓への負担を考えるときは、1回に飲む量だけでなく、飲酒を続けている期間にも目を向ける必要があります。
ここでは、飲酒量や飲酒期間と肝臓への負担の関係、影響の個人差について説明します。
飲酒量が多いほど肝臓への負担が大きくなりやすい
アルコールは主に肝臓で分解されるため、1回に摂取する純アルコール量が増えるほど、肝臓で処理する量も多くなります。
飲酒量を確認するときは、お酒の種類や杯数だけでなく、アルコール度数と飲んだ量から純アルコール量を把握することが大切です。
長期間の飲酒が続く場合も注意が必要
肝臓への負担を考えるときは、1回の飲酒量だけでなく、どのくらいの期間にわたって飲酒を続けているかも確認することが大切です。
飲酒する習慣が長期間続いている場合は、現在の飲酒量だけで判断しないようにしましょう。
同じ飲酒量でも影響には個人差がある
同じ量のお酒を飲んでも、アルコールの分解能力や体格、性別、年齢などによって、肝臓への影響には個人差があります。
そのため、ほかの人と同じ量だから大丈夫と考えず、自分の飲酒量や体の状態を確認することが大切です。
お酒の飲みすぎで注意したい肝臓のサイン
お酒を飲む習慣があるなかで、だるさや食欲低下、腹部の不快感などが続くと、「肝臓に負担がかかっているのでは」と気になることがあります。
ここでは、お酒の飲みすぎと関連して注意したい体調の変化や、見逃したくないサインについて説明します。
だるさや食欲低下などの変化が続く
肝臓の状態が悪化すると、体のだるさや食欲低下などがみられることがあります。
ただし、ほかの原因でも起こる症状のため、飲酒習慣があり、こうした変化が続いている場合は注意が必要です。
腹部の不快感や張りがみられる
肝臓の状態によっては、腹部に不快感や張りを感じることがあります。
飲酒を続けているなかで、それまでなかった症状が現れたり、数日以上続いたりする場合は、体調の変化に注意しましょう。
黄疸や濃い尿などの変化がある
肝機能が低下すると、血液中のビリルビンが増え、皮膚や白目が黄色くなる黄疸や、濃い褐色の尿がみられることがあります。
飲酒習慣がある人にこうした変化が現れた場合は、肝臓の状態が悪化している可能性があるため、早めに医療機関へ相談しましょう。
肝臓は症状がなくても肝機能検査で確認することが大切
肝臓に負担がかかっていても、自覚症状がほとんどないまま肝機能検査の数値に異常がみられることがあります。
ここでは、肝機能検査で確認する数値とその見方、異常を指摘された場合の対応について説明します。
AST・ALT・γ-GTPなどの数値から肝機能の状態を確認する
血液検査では、AST・ALT・γ-GTPなどの数値から肝臓の状態を確認します。
ASTやALTは肝細胞が傷つくと上昇し、γ-GTPは飲酒などの影響で高くなることがあるため、検査結果の基準範囲と照らし合わせて確認しましょう。
肝機能の数値が高くても飲酒だけが原因とは限らない
AST・ALT・γ-GTPなどが基準範囲を超えていても、原因が飲酒だけとは限りません。
飲酒以外の原因で上昇することもあるため、数値が高い場合は自己判断せず、医療機関で原因を確認することが大切です。
症状がなくても健康診断などで異常を指摘されたら確認する
肝臓に異常があっても、自覚症状が現れないことがあります。
症状がなくても健康診断などで肝機能の異常を指摘された場合はそのままにせず、再検査や受診の指示があれば従いましょう。
お酒の飲みすぎが気になるときの判断と対処
お酒を飲みすぎているか気になる場合は、まず普段飲んでいる量を純アルコール量に換算して確認することが大切です。
ここでは、飲酒量の確認方法から飲酒習慣の見直し、医療機関へ相談する目安まで説明します。
普段の飲酒量を純アルコール量で確認する
飲酒量は杯数だけでなく、摂取した純アルコール量で確認することが大切です。
「飲酒量(mL)×アルコール度数(%)÷100×0.8」で計算し、普段1日に何g程度摂取しているか把握しておきましょう。
飲酒量や飲酒頻度を見直す
1日に飲む純アルコール量が多い場合は量を減らし、飲酒する日が多い場合は飲まない日を設けます。
毎日の飲酒量や飲酒した日を記録しておくと、飲酒習慣を見直しやすくなります。
肝機能の異常や気になる症状があれば医療機関に相談する
健康診断などでAST・ALT・γ-GTPの異常を指摘された場合は、症状がなくても医療機関に相談しましょう。
また、飲酒習慣があり、だるさや食欲低下、黄疸などがみられる場合も、飲酒量や症状を医師に伝えて肝臓の状態を確認することが大切です。
まとめ
お酒の飲みすぎが続くと肝臓への負担が大きくなり、脂肪肝や炎症、線維化を経て、肝硬変につながることがあります。
肝臓の異常は自覚症状がないまま進む場合もあるため、健康診断ではAST・ALT・γ-GTPなどの検査値を確認することが大切です。
また、だるさや食欲低下が続く場合や、黄疸、濃い尿などの変化がみられる場合は注意が必要です。普段の飲酒量を純アルコール量で把握し、1回に飲む量や飲酒する日数を見直しましょう。
肝機能の異常を指摘された場合や気になる症状がある場合は、自己判断で様子を見続けず、医療機関に相談して肝臓の状態を確認してください。