目次
はじめに
「お酒を飲んだあとに急にふらついたり、立ち上がったときにめまいや冷や汗が出たりしたけれど、血圧が下がっているのか分からない」
「アルコールが原因で血圧低下が起きた場合、どのように対処すればよいのか、病院を受診するべき状態なのか判断できない」と感じていませんか。
普段から晩酌をしている方や、飲酒後の体調変化を経験した方の中には、いつもの酔った感覚なのか、それとも注意が必要な変化なのか迷ってしまうことがありますよね。
この記事では、アルコールで血圧が低下する理由や起こりやすい症状、血圧が下がったときの対処法、医療機関への相談を考える目安について順を追って説明していきます。
アルコールで血圧が低下することはある?

アルコールを飲むと血圧が上がるイメージを持つ人もいますが、飲酒直後には一時的に血圧が低下する場合があります。
ここでは、飲酒によって血圧が下がる仕組みと、その後の血圧への影響について順を追って説明していきます。
飲酒直後は一時的に血圧が下がることがある
飲酒直後は、アルコールの作用で血管が広がるため、一時的に血圧が下がることがあります。
特に飲酒後しばらくは普段より低い数値が出る場合がありますが、これは一時的な変化です。
下がり方には飲酒量やその日の体調などによって個人差があるため、飲酒後の数値だけで血圧の状態を判断しないようにしましょう。
一時的に下がっても長期的には血圧上昇につながることがある
飲酒直後に血圧が下がったとしても、習慣的な飲酒が続くと、長期的には血圧が高くなる可能性があります。
アルコールの継続的な摂取は、血圧を調整する仕組みなどに影響し、高血圧につながる要因の一つとされています。
そのため、「飲んだ後に血圧が下がるから大丈夫」と考えず、普段の飲酒量や頻度も含めて考えることが大切です。
飲酒後は血圧が下がることがある一方で、「普段からお酒を飲んでいると血圧にはどのような影響があるの?」と気になる方は、飲酒量と血圧の関係も確認しておくと安心です。
▶アルコールで血圧は上がる?飲酒による血圧への影響と注意点を解説
アルコールで血圧が低下したときの対処
アルコールによって血圧が低下すると、めまいやふらつき、立ちくらみなどの症状が出ることがあります。
ここでは、血圧が低下したときに行う具体的な対処方法について順を追って説明していきます。
飲酒をやめて安静にする
飲酒後に血圧が下がったと感じたときは、それ以上飲まず、まずは体を休めることが大切です。
無理に動くとめまいやふらつきが起こることもあるため、座るか横になり、体調が落ち着くまで安静に過ごしましょう。
特にふらつきがある場合は、急いで移動したり立ち上がったりせず、ゆっくり休むようにしてください。
急に立ち上がらず転倒を防ぐ
血圧が下がっているときに急に立ち上がると、めまいやふらつきが起こり、転倒してしまうことがあります。
安静にしたあともすぐに動き始めるのではなく、まずはゆっくり体を起こし、座った状態で体調を確認しましょう。
めまいなどがなければ、周囲につかまるなど安全を確保しながら、ゆっくり立ち上がると安心です。
血圧と症状の変化を確認する
飲酒後に血圧が下がったときは、数値だけでなく、めまいやふらつきなどの症状にも気を配りましょう。
血圧計がある場合は、安静にしてから測定し、低い状態が続いていないかを確認します。
意識がぼんやりするなど気になる症状がある場合は、そのまま無理をせず、症状の程度に応じて医療機関への相談を検討することが大切です。
アルコールで血圧が低下したときの受診目安
アルコールによる血圧低下は一時的な変化で済む場合もありますが、症状の強さや続く時間によっては医療機関への相談が必要になることがあります。
ここでは、受診を検討したほうがよい症状や判断の目安について順を追って説明していきます。
めまいやふらつきが強い・続く場合
めまいやふらつきが強い場合や、安静にしてもなかなか治まらない場合は、医療機関への相談を検討しましょう。
症状が強いまま動くと転倒するおそれもあるため、無理に歩いたり外出したりせず、安全な場所で休むことが大切です。
日常の動作が難しいほど症状が強い場合や長く続く場合は、早めに受診して原因を確認してください。
意識がおかしい・呼びかけへの反応が悪い場合
意識がはっきりしない、呼びかけても反応が鈍いといった様子がある場合は、様子を見続けず、速やかな対応が必要です。
単なる酔いだと思っていても、急性アルコール中毒など緊急性の高い状態が隠れている可能性があります。
本人を一人にせず、反応が乏しい場合や意識を失っている場合は、救急車を呼ぶなど早めに対応しましょう。
症状が改善しない・繰り返す場合
安静にしても症状が改善しない場合や、飲酒のたびにめまいや血圧低下を繰り返す場合は、一度医療機関へ相談しておくと安心です。
繰り返す症状には、飲酒による一時的な変化だけでなく、ほかの原因が関係していることもあります。
受診する際は、症状が起こるタイミングや続く時間、飲酒量などを伝えると、原因を確認する手がかりになります。
降圧薬を服用している人はアルコールによる血圧低下に注意する
降圧薬を服用している人は、アルコールによる血圧低下の影響が大きく出る場合があります。
ここでは、降圧薬を飲んでいる人が注意したいポイントについて順を追って説明していきます。
飲酒によって血圧が下がりすぎることがある
降圧薬を服用している人は、飲酒によって普段より血圧が下がりやすくなることがあります。
薬の作用に加えて、アルコールによって血管が広がることで、めまいやふらつきなどが起こる場合があるためです。
飲酒後に立ちくらみなどを感じたときは無理に動かず、体調や血圧の変化に注意しながら過ごしましょう。
自己判断で降圧薬を中止・調整しない
飲酒後に血圧が下がったとしても、自己判断で降圧薬を中止したり、飲む量を減らしたりするのは避けましょう。
降圧薬は血圧の状態などを踏まえて処方されているため、自分で服用方法を変えると、かえって血圧が不安定になることがあります。
飲酒後の血圧低下が気になる場合は、薬の飲み方を変更する前に医師や薬剤師へ相談すると安心です。
降圧薬を飲んでいる場合、「薬を飲んだあとにお酒を飲んでも大丈夫なの?」と迷うこともあります。飲酒する際の注意点や薬との関係を詳しく知りたい方は、こちらも参考にしてください。
▶降圧薬を飲んでいるときにお酒は飲める?アルコールとの併用で注意したいこと
アルコールによる血圧低下を繰り返さないための対策
アルコールによる血圧低下を防ぐには、飲酒後に症状が出たときだけ対応するのではなく、普段の飲み方を見直すことが大切です。
ここでは、血圧低下を繰り返さないために確認したい対策について順を追って説明していきます。
飲酒量や飲み方を見直す
飲酒後の血圧低下を繰り返す場合は、普段の飲酒量や飲み方を一度見直してみましょう。
飲む量が多かったり、短時間にまとめて飲んだりすると、アルコールの影響を受けやすくなることがあります。
1回に飲む量を控えたり、ゆっくり飲むことを意識したりしながら、無理のない範囲で飲酒習慣を整えることが大切です。
血圧低下を繰り返す場合は医師に相談する
飲酒量や飲み方を見直しても血圧低下を繰り返す場合は、医師に相談して原因を確認してもらいましょう。
飲酒のたびに血圧が下がったり、めまいやふらつきが起こったりする場合は、体の状態や服用している薬などが関係している可能性もあります。
受診する際は、飲酒量や時間、血圧が下がったタイミング、気になった症状などを伝えると、状況を把握してもらいやすくなります。
まとめ
飲酒後はアルコールの作用によって一時的に血圧が下がり、めまいやふらつき、立ちくらみなどが起こることがあります。
ただし、習慣的な飲酒は長期的には血圧上昇につながることもあるため、飲酒後に数値が下がったからといって安心できるとは限りません。
血圧が下がって体調に変化を感じたときは、それ以上飲まずに安静にし、急に立ち上がらないようにしましょう。
症状が強い場合やなかなか改善しない場合、意識がはっきりしない場合は無理に様子を見ず、必要に応じて医療機関へ相談することが大切です。
また、同じような症状を繰り返す場合は、飲酒量や飲み方を見直すきっかけにしてみてください。
特に降圧薬を服用している人は自己判断で薬を調整せず、気になる血圧の変化があれば医師や薬剤師に相談しながら、自分の体調に合った飲酒との付き合い方を考えていきましょう。