はじめに
「不安や緊張で血圧はどれくらい上がるのだろう」
「高くなった数値は、何分くらいで元に戻るのかな」と心配になっていませんか。
健康診断や病院で血圧を測ったとき、普段より高い数値が表示されると、不安による一時的な上昇なのか、高血圧なのか判断できず戸惑いますよね。
この記事では、不安によって血圧が上がる仕組みや数値の目安、落ち着くまでの時間、正しい測り直し方、医療機関を受診する目安を解説します。
不安で血圧はどれくらい上がる?

不安を感じたときの血圧上昇には個人差があり、上がる数値や元に戻るまでの時間も一定ではありません。
ここでは、不安による血圧上昇の目安や下がるまでの時間、一時的な上昇と高血圧の違いを説明します。
不安で血圧はどれくらい上がる?数値の目安
不安による血圧の上がり方には個人差があるため、一律の基準はありませんが、収縮期血圧(上の血圧)が普段より10~30mmHgほど高くなることがあります。
強い不安や緊張を感じているときには、それ以上に上がり、180mmHg近くになる場合もあります。
数値が高いとさらに不安になりやすいため、普段の血圧との差を確認するときは、落ち着いた状態で測った家庭血圧と比べてみましょう。
不安で上がった血圧はどれくらいで下がる?
不安や緊張が和らぐにつれて血圧も下がり始めますが、普段の数値へ戻るまでの時間には個人差があります。
血圧が高かったときは、まず座った状態で1~2分ほど安静にしてから、1~2分間隔で2回測り、平均値を確認してみましょう。
30分以上ゆっくり休んでも高い数値が続く場合は、不安だけが原因と決めつけず、その後の血圧も確認することが大切です。
一時的な血圧上昇と高血圧の違い
不安や緊張による一時的な血圧上昇では、その原因が落ち着くと血圧も下がり、普段の家庭測定ではいつもの数値に戻ることが多くあります。
一方、異なる日に測っても診察室血圧が140/90mmHg以上、または家庭血圧が135/85mmHg以上を繰り返す場合は、高血圧が疑われます。
1回だけ高かった数値では判断できないため、朝と夜に家庭血圧を測って記録し、数日間の変化を確認してみましょう。
不安で血圧が上がる理由
不安や緊張を感じると、体がストレスに反応するため、一時的に血圧が上がることがあります。
ここでは、不安で血圧が上がる仕組みと、測定環境による影響について説明します。
緊張や不安で血圧が上がる仕組み
緊張や不安を感じると交感神経が活発になり、アドレナリンなどのホルモンが分泌されます。
すると、心拍数が増えて心臓から送り出される血液量が多くなるとともに、血管も収縮しやすくなります。
その結果、血液が血管を流れるときの圧力が強くなり、血圧が一時的に上がることがあります。
測る場所や状況によって血圧が高くなることもある
診察室や健康診断など、普段とは違う場所で血圧を測ると、緊張によって家庭で測るよりも数値が高くなることがあります。
診察室血圧が140/90mmHg以上でも、家庭血圧が135/85mmHg未満の場合は、白衣高血圧の可能性があります。
場所による血圧の違いが気になるときは、家庭でも朝と夜に測定を続け、数日間の記録を診察室での数値と比べてみましょう。
病院では高いのに自宅では正常な場合、「白衣高血圧は放置しても大丈夫なの?」と気になる方は、原因や今後の血圧管理についても確認しておきましょう。
▶白衣高血圧とは?基準値や原因・放置するリスクをわかりやすく解説
不安で血圧が上がったときに注意したいケース
不安による一時的な上昇と思っていても、何度測っても血圧が高い場合や、頭痛・胸の痛みなどを伴う場合は注意が必要です。
血圧の数値と症状をあわせて確認し、受診が必要か判断しましょう。ここでは、注意したい状態と病院を受診する血圧の目安を説明します。
何度測っても血圧が高い場合
不安や緊張で一時的に血圧が上がることはありますが、安静にして測り直しても高い状態が続く場合は注意が必要です。
椅子に座って1〜2分ほど安静にしてから血圧を測り、1〜2分間隔で2回測定して数値を確認しましょう。
家庭で測った血圧が135/85mmHg以上の日が続く場合は、測定した日時と数値を記録して医療機関へ相談してください。
頭痛や胸の痛みなどの症状を伴う場合
血圧が高いときに、強い頭痛や胸の痛み、息苦しさ、手足のしびれなどがある場合は、不安による一時的な上昇だと自己判断しないことが大切です。
特に突然の激しい頭痛や強い胸の痛み、呼吸が苦しいなどの症状がある場合は、血圧の数値だけで様子を見ず、速やかに医療機関を受診してください。
病院を受診したほうがよい血圧の目安
家庭で測った血圧が135/85mmHg以上の状態が続く場合は、測定結果を記録したうえで医療機関へ相談する目安になります。
また、収縮期血圧が180mmHg以上または拡張期血圧が120mmHg以上の場合は、安静にして測り直し、それでも同程度の数値が続く場合は早めに医療機関へ連絡してください。
高い血圧に胸の痛みや息苦しさ、強い頭痛などを伴う場合は、数値が下がるのを待たず速やかに受診することが大切です。
不安で血圧が上がったときの対処法
不安で血圧が上がったと感じたときは、慌てて測定を繰り返さず、心身を落ち着かせることが大切です。
ここでは、血圧を測り直すタイミングや落ち着くための方法、測りすぎを避ける理由を説明します。
何度測っても血圧が高い場合
座った状態で1~2分ほど安静にし、1~2分間隔で2回測っても血圧が高い場合は、そのときの数値を記録しておきましょう。
家庭血圧が135/85mmHg以上の日が続く場合は、不安による一時的な上昇と決めつけず、医療機関へ相談することが大切です。
測るたびに数値が上がってしまう場合は、何度も繰り返し測らず、それまでの記録を受診時に伝えましょう。
頭痛や胸の痛みなどの症状を伴う場合
血圧が高く、激しい頭痛や胸の痛み、息苦しさなどがある場合は、安静にして数値が下がるのを待たず、医療機関へ連絡しましょう。
特に、ろれつが回らない、片側の手足に力が入らない、意識がもうろうとするといった症状がある場合は、すぐに119番へ連絡してください。
血圧の高さに症状を伴っているときは、「不安のせいだろう」と自己判断せず、早めに対応することが大切です。
病院を受診したほうがよい血圧の目安
家庭血圧が135/85mmHg以上の日が続く場合は、これまでの測定記録を持って医療機関へ相談しましょう。
収縮期血圧が180mmHg以上または拡張期血圧が120mmHg以上の場合は、1分以上空けてもう一度測り、同じ程度の高さが続く場合は速やかに医療機関へ連絡してください。
さらに、胸の痛みや息苦しさ、手足の麻痺などを伴う場合は、すぐに119番へ連絡する必要があります。
不安で血圧が上がることに関するよくある質問
不安だけで血圧が180mmHg近くまで上がることがあるのか、下がれば受診しなくてもよいのか迷う方もいるでしょう。
ここでは、不安による血圧上昇についてよくある疑問に答えます。
不安だけで180mmHg近くまで上がることはある?
強い不安や緊張によって、収縮期血圧が一時的に180mmHg近くまで上がることはあります。
ただし、血圧の数値だけを見て「不安が原因」と判断することはできません。
1~2分ほど安静にして測り直しても180mmHg前後の状態が続く場合は、そのまま様子を見ず、速やかに医療機関へ連絡しましょう。
血圧が下がれば病院を受診しなくてもよい?
安静にしたあと普段の数値まで下がり、その後も家庭血圧が135/85mmHg未満であれば、必ずしも緊急で受診する必要があるとは限りません。
ただし、180mmHg前後まで上がることを繰り返したり、家庭血圧が135/85mmHg以上の日が続いたりする場合は、一度医療機関へ相談しましょう。
胸の痛みや息苦しさ、手足の麻痺などがあった場合は、血圧が下がったあとでも医療機関へ連絡することが大切です。
毎回緊張して血圧が高くなる場合はどうすればよい?
血圧を測るたびに緊張して高くなる場合は、家庭で朝と夜にそれぞれ2回ずつ測り、平均値を記録しておきましょう。
朝は起床後1時間以内、夜は就寝前を目安に、座った状態で1~2分ほど安静にしてから測定します。
診察室血圧が140/90mmHg以上でも家庭血圧が135/85mmHg未満であれば、家庭での記録を医師に見せ、白衣高血圧の可能性について相談してみましょう。
家庭での血圧を判断材料にするには、測る時間や姿勢などをそろえることも大切です。正しい測定方法に迷う場合は、家庭血圧の測り方を確認してみてください。
▶家庭血圧の正しい測り方は?測定する時間や姿勢・注意点を解説
まとめ
不安や緊張で血圧が上がっても、落ち着くにつれて普段の数値へ戻ることがあります。
高い数値が出たときは慌てて何度も測らず、1~2分ほど安静にしてから測り直し、その後の変化も記録しておきましょう。
家庭血圧が135/85mmHg以上の日が続く場合や、180/120mmHg以上が続く場合は、不安だけが原因と考えず医療機関へ相談することが大切です。
胸の痛みや息苦しさ、手足の麻痺などがある場合は、血圧が下がるのを待たず、すぐに119番へ連絡しましょう。