目次
はじめに
「ナットウキナーゼは免疫力を高めるの?」
「納豆を食べれば、ナットウキナーゼと納豆菌の両方を摂れるの?」と気になっていませんか。
健康維持を意識して納豆を食べたり、ナットウキナーゼのサプリメントを見つけたりすると、免疫機能にもよい働きがあるのか知りたくなりますよね。
この記事では、ナットウキナーゼと免疫機能の関係や研究結果、納豆菌との違いを整理し、どのように捉えればよいのかを順を追って説明していきます。
ナットウキナーゼと免疫力にはどのような関係がある?
ナットウキナーゼと免疫機能の関係については、NK細胞への影響を調べた研究が報告されています。
ここでは、ナットウキナーゼと免疫力の関係について、研究で確認されている内容と注意点を順に説明します。
NK細胞の増加が確認された研究がある
健康な男性を対象に、ナットウキナーゼ4,000FUを摂取した後のNK細胞の変化を調べた研究があります。
この研究では、摂取後にNK細胞の増加が確認されており、ナットウキナーゼと免疫機能の関係を考えるうえで注目されています。
研究結果だけで「免疫力が上がる」とは断定できない
NK細胞の増加が確認されても、ナットウキナーゼによって免疫力全体が高まるとは限りません。
この研究で調べられたのは特定の免疫細胞の変化であり、感染症の予防などに役立つかどうかは、さらに研究が必要です。
ナットウキナーゼと納豆菌の免疫研究は分けて考える
ナットウキナーゼは納豆菌がつくる酵素ですが、納豆菌そのものとは異なります。
納豆菌にはさまざまな成分が含まれているため、納豆菌の研究で確認された免疫機能への働きが、ナットウキナーゼにも当てはまるとは限りません。
ナットウキナーゼと免疫力の関係を示した研究
ナットウキナーゼと免疫機能の関係については、健康な男性を対象に一定量を摂取した試験が行われています。
ここでは、4,000FUの摂取量やNK細胞の変化、研究結果の限界について順に説明します。
健康な男性が4,000FUを摂取した試験が行われている
健康な日本人男性10名を対象に、ナットウキナーゼ4,000FUを1回摂取する試験が行われています。
この試験では、ナットウキナーゼと対照食品を摂取した場合を比較し、摂取前と6時間後の血液データからNK細胞活性への影響を調べています。
ナットウキナーゼ摂取後にNK細胞活性の増加が確認された
試験では、ナットウキナーゼを摂取した6時間後に、NK細胞活性の増加率が対照食品よりも有意に高いことが確認されました。
この結果から、ナットウキナーゼの摂取がNK細胞の働きに影響する可能性が示されています。
確認されている研究結果には限りがある
今回の試験は健康な日本人男性10名を対象としており、調べられたのも摂取6時間後までの変化です。
長期間の摂取による影響までは分かっていないため、この研究結果だけで、すべての人に同じ効果が期待できるとは限りません。
納豆菌にも免疫機能への作用が研究されている
納豆菌についても、免疫機能にどのような作用があるのかを調べた研究が行われています。
ここでは、納豆菌の免疫研究とS-903納豆菌に関する研究内容を整理し、ナットウキナーゼとの違いについて順に説明します。
納豆菌による免疫機能への作用が研究されている
納豆菌には、免疫機能に働きかける可能性があるとして研究が進められています。
たとえば、納豆菌BN株を使ったヒト由来の免疫細胞の実験では、ウイルス感染を模した条件で免疫反応を高める可能性が示されています。
S-903納豆菌では感染症対策につながる可能性が研究されている
S-903納豆菌については、インフルエンザウイルスやノロウイルスなどとの関係が研究されています。
マウスを使ったノロウイルスの実験では、摂取群のウイルス量が非摂取群の約3分の1に抑えられました。
ただし、動物実験の結果であり、人でも同じ効果が得られるとは限りません。
納豆菌の研究結果はナットウキナーゼの効果とは区別する
納豆菌は納豆を発酵させる菌であり、ナットウキナーゼはその菌がつくる酵素の一つです。
そのため、納豆菌の研究で免疫機能への働きが確認されても、ナットウキナーゼを摂取することで同じ効果が得られるとは限りません。
ナットウキナーゼを含むサプリメント3選
ナットウキナーゼを含むサプリメントには、ナットウキナーゼを中心に配合したものや、DHA・EPAなどの成分を組み合わせた商品があります。
ここでは、代表的な3商品について、配合成分や特徴を比較しながら紹介します。
小林製薬 ナットウキナーゼ EPA DHA
小林製薬の「ナットウキナーゼ EPA DHA」は、ナットウキナーゼに加えて、青魚由来のDHA・EPAなどを配合したサプリメントです。
1日1粒を目安に摂取でき、ナットウキナーゼ活性は2,000FUとなっています。
複数の健康成分をまとめて補いたい人が、配合内容を比較する際の選択肢になります。
DHC ナットウキナーゼ
DHCの「ナットウキナーゼ」は、1日あたり3,100FUのナットウキナーゼに、DHA・EPAやたまねぎ外皮エキスを組み合わせた商品です。
耐酸性ハードカプセルを採用しており、1日1粒を目安に摂取できます。
ナットウキナーゼの配合量や飲みやすさを重視して選びたい人に向いています。
ディアナチュラスタイル ナットウキナーゼ×α-リノレン酸・EPA・DHA
ディアナチュラスタイルの「ナットウキナーゼ×α-リノレン酸・EPA・DHA」は、ナットウキナーゼとオメガ3系脂肪酸を組み合わせたサプリメントです。
メーカー公表の配合情報では、ナットウキナーゼ2,000FUに加え、α-リノレン酸やEPA・DHA、ビタミンEなどが含まれています。
複数の栄養成分を一緒に補いたい人が比較しやすい商品です。
【比較表】ナットウキナーゼを含むサプリメント
3商品の主な違いをまとめると、以下のとおりです。
| 商品名 | ナットウキナーゼ活性 | 主な配合成分 |
|---|---|---|
| 小林製薬 ナットウキナーゼ EPA DHA | 2,000FU | DHA・EPA・玉ねぎ由来成分 |
| DHC ナットウキナーゼ | 3,100FU | DHA・EPA・たまねぎ外皮エキス |
| ディアナチュラスタイル ナットウキナーゼ×α-リノレン酸・EPA・DHA | 2,000FU | α-リノレン酸・EPA・DHA・ビタミンE |
※数値は各メーカー公表の1日摂取目安量あたりの情報です。
ナットウキナーゼサプリを選ぶときは、配合量だけでなく、ほかの成分や摂取目安量、服用中の薬との関係も確認しましょう。
特に、抗凝固薬や抗血小板薬を使用している場合は、自己判断で摂取せず医師や薬剤師に相談することが大切です。
ナットウキナーゼの免疫力への効果を考えるときの注意点
ナットウキナーゼの免疫力への効果を考える場合は、研究で確認された内容と一般的な健康効果を分けて考えることが大切です。
ここでは、ナットウキナーゼの免疫力への効果を判断するときに確認したいポイントと、今後の研究が必要とされる部分について順に説明します。
限られた研究結果だけで免疫力向上を一般化しない
健康な男性を対象とした研究では、ナットウキナーゼ4,000FUの摂取後にNK細胞活性の増加が確認されています。
ただし、対象者数や観察期間が限られているため、この結果だけで免疫力全体が高まるとは言い切れず、感染症の予防効果についても確認が必要です。
ナットウキナーゼと納豆そのものの効果を混同しない
納豆にはナットウキナーゼのほかにも、納豆菌などさまざまな成分が含まれています。
そのため、納豆や納豆菌を対象とした研究で免疫機能への働きが確認されても、ナットウキナーゼ単体で同じ効果が得られるとは限りません。
現時点では今後の研究が必要な部分もある
ナットウキナーゼと免疫機能の関係については、まだ十分に解明されていない部分があります。
特に、年齢や健康状態が異なる人への影響や、長期間摂取した場合の効果については、今後さらに研究を重ねる必要があります。
まとめ
ナットウキナーゼと免疫機能の関係については、健康な男性10名を対象に4,000FUを1回摂取した試験で、摂取6時間後のNK細胞活性の増加が確認されています。
ただし、対象者数や摂取回数、観察期間が限られているため、この結果だけでナットウキナーゼによって免疫力全体が高まるとは判断できません。
また、納豆菌にも免疫機能への作用を調べた研究がありますが、納豆菌とナットウキナーゼは異なるため、それぞれの研究結果を分けて考えることが大切です。
ナットウキナーゼの免疫への効果を考える際は、研究で確認された範囲を理解し、今後の研究結果も踏まえて判断しましょう。