高血圧予防と血圧管理

妊娠高血圧症候群は産後も続く?いつまで続くのか・受診の目安・治療方法

はじめに

「妊娠高血圧症候群になったけれど、出産後も血圧の高さは続くのだろうか」
「産後いつまで様子を見てよいのか、病院を受診する目安が分からない」と感じていませんか。

妊娠中に血圧を指摘された方は、赤ちゃんが生まれたあとも血圧の数値が気になったり、体調の変化があっても育児を優先して受診のタイミングに迷ったりすることがありますよね。

この記事では、妊娠高血圧症候群が産後いつまで続く可能性があるのか、受診を考える血圧の目安や治療方法について順を追って説明していきます。

妊娠高血圧症候群は産後も高血圧が続くことがある

妊娠中に血圧が高くなった場合、「出産すれば血圧は元に戻るのだろうか」「産後も高い状態が続く場合は病気なのか」と不安に感じることがありますよね。

ここでは、妊娠高血圧症候群の基本的な特徴や、産後も高血圧が続く理由、どのくらいの期間で改善することが多いのかを順を追って説明していきます。

妊娠高血圧症候群とは?

妊娠高血圧症候群とは、妊娠20週以降に血圧が高くなる状態のことです。

一般的には、収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上になることが診断の目安となります。

血圧の上昇だけでなく、尿たんぱくや臓器への影響を伴うこともあるため、妊婦健診で継続して状態を確認することが大切です。

産後も高血圧が続くケースがある理由

妊娠高血圧症候群による血圧の上昇は、出産後に少しずつ改善していくことが多いものの、産後もしばらく高い状態が続くことがあります。

妊娠中に起こった血管や血圧調整の変化に加えて、産後の体液量の変化なども影響するため、出産後すぐに元の血圧へ戻るとは限りません。

そのため、退院後も医師の指示に沿って血圧を確認し、経過をみていくことが大切です。

多くは産後6〜12週間で改善するとされる

妊娠高血圧症候群による高血圧は、産後に改善していくことが多く、一般的には産後12週間ごろまでの経過がひとつの目安になります。

ただし、12週間を過ぎても血圧が高い状態が続く場合は、もともとの高血圧など別の可能性も含めて確認が必要です。

産後健診や自宅での血圧測定を続け、気になる数値が続く場合は医療機関へ相談しましょう。

妊娠高血圧症候群の産後に注意したい症状

産後は体が回復していく時期ですが、妊娠高血圧症候群を経験した場合は、血圧の変化や体に現れる症状に注意することが大切です。

ここでは、産後に注意したい症状や受診を考える血圧の目安、すぐに医療機関へ相談したほうがよい症状について順を追って説明していきます。

頭痛や視覚異常などは早めの受診が必要

産後に強い頭痛が続いたり、目がかすむ、光がまぶしく感じるなどの視覚異常が現れたりした場合は、早めに医療機関へ相談することが大切です。

こうした症状は血圧の上昇に伴って現れることがあり、産後も妊娠高血圧症候群の影響が続いている可能性があります。

一度症状が落ち着いても繰り返す場合は、そのまま様子を見ずに受診しましょう。

受診を検討すべき血圧の目安

産後に自宅で測った血圧が140/90mmHg以上の場合は、医療機関へ相談するひとつの目安になります。

特に160/110mmHg以上の高い血圧が確認された場合は、放置せず早めに医療機関へ連絡することが大切です。

血圧は測るタイミングや体調によって変動しますが、高い数値が出たときは自己判断せず、医師から指示されている対応があればそれに従いましょう。

緊急受診を検討すべき症状

産後に激しい頭痛や視覚異常、息苦しさ、胸の痛み、けいれんなどが現れた場合は、血圧の数値にかかわらず、速やかに医療機関へ連絡することが大切です。

こうした症状は、産後の高血圧に伴う重い状態のサインとなることがあるため、「少し休めば治るかも」と長く様子を見るのは避けましょう。

特に高い血圧とこれらの症状が重なっている場合は、早めの対応を心がけてください。

妊娠高血圧症候群の産後に行われる治療と管理

産後の血圧管理では、出産後の経過を見ながら適切なタイミングで血圧を確認し、必要に応じて治療を受けることが大切です。

ここでは、産後の血圧管理の方法や治療の選択肢、日常生活で意識したいポイント、将来的な血圧リスクについて順を追って説明していきます。

自宅での血圧測定と受診のタイミング

産後は自宅でも血圧を測り、数値がどのように変化しているか確認しておくことが大切です。

朝と夜など、できるだけ同じ時間帯に測る習慣をつけ、140/90mmHg以上の状態が続く場合や、普段より高い数値がみられる場合は医療機関へ相談しましょう。

測定した日時と血圧を記録しておくと、受診した際に経過を伝えやすくなります。

家庭で測る血圧は、測定する時間や姿勢によって数値が変わることがあります。正しい測り方や家庭血圧の目安を詳しく確認したい方は、こちらも参考にしてください。
▶家庭血圧の正しい測り方は?測定する時間や姿勢・注意点を解説

授乳中でも使用できる降圧薬がある

産後も血圧が高い状態が続く場合は、必要に応じて降圧薬による治療が行われることがあります。

降圧薬の中には授乳中でも使用できるものがあるため、「授乳しているから薬を飲めない」と自己判断で中止する必要はありません。

授乳していることや現在服用している薬を医師に伝えたうえで、自分に合った薬を選んでもらい、指示された量や回数を守って服用しましょう。

生活の中で気を付けたいポイント

産後の血圧を管理するためには、塩分を摂りすぎない食事を心がけながら、できる範囲で休息をとることも大切です。

産後は授乳や赤ちゃんのお世話で睡眠不足や疲れが重なりやすいため、家族などの力も借りながら無理を抱え込まないようにしましょう。

生活を急に大きく変えようとするのではなく、血圧測定を続けながら体調に合わせて整えていくことが大切です。

産後の血圧管理で食事を見直したい場合は、「どのくらい塩分を減らせばよいの?」と迷うこともあります。減塩の目安や続けやすい方法については、こちらで詳しく解説しています。
▶高血圧の人の塩分は1日何gまで?食塩摂取量の目安と減塩のポイント

将来の高血圧リスクにも注意する

妊娠高血圧症候群を経験した人は、産後に血圧が正常へ戻っても、将来的に高血圧や心血管疾患のリスクが高くなることが知られています。

そのため、産後の経過が落ち着いたあとも、健康診断や家庭での測定を通して定期的に血圧を確認しておくと安心です。

以前より高い数値が続くなど気になる変化があれば、早めに医療機関へ相談しましょう。

妊娠高血圧症候群の産後に関するよくある質問

妊娠高血圧症候群を経験した後は、「産後いつまで血圧に注意すればよいのか」「一度下がった血圧がまた高くなることはあるのか」といった疑問を持つ方もいます。

ここでは、妊娠高血圧症候群の産後経過や血圧の変化、次回妊娠時の注意点について順を追って説明していきます。

産後に血圧が正常へ戻るまでどれくらいかかりますか?

妊娠高血圧症候群による血圧の上昇は、出産後に少しずつ落ち着いていき、一般的には産後12週間ごろまでの経過がひとつの目安になります。

ただし、血圧が戻るまでの期間には個人差があり、12週間を過ぎても高い状態が続く場合は、もともとの高血圧など別の可能性も含めて確認が必要です。

産後も血圧測定を続け、140/90mmHg以上が続く場合は医療機関へ相談しましょう。

産後に再び血圧が上がることはありますか?

産後に一度血圧が落ち着いていても、その後に再び上がることがあります。

特に産後しばらくは、体液量の変化などによって血圧が変動することがあるため、体調がよくても定期的に測っておくと変化に気づきやすくなります。

160/110mmHg以上の高い血圧が確認された場合や、強い頭痛や視覚異常などの症状がある場合は、早めに医療機関へ連絡しましょう。

次の妊娠でも妊娠高血圧症候群になる可能性はありますか?

一度妊娠高血圧症候群を経験すると、次の妊娠でも発症する可能性がありますが、必ず繰り返すわけではありません。

次の妊娠を考えている場合は、妊娠前から血圧や体の状態を確認し、妊娠後も定期的に健診を受けることで早めの対応につながります。

以前発症した時期や重症度などを医師に伝え、必要な管理について相談しておくとよいでしょう。

まとめ

妊娠高血圧症候群による血圧の上昇は、出産後に少しずつ落ち着くことが多いものの、産後もしばらく高い状態が続くことがあります。

そのため、体調が落ち着いてからも自宅で血圧を測り、変化を確認しておくことが大切です。

特に血圧が高い状態が続く場合や、強い頭痛・視覚異常などがある場合は、無理に様子を見ず医療機関へ相談しましょう。

産後は赤ちゃんのお世話で自分のことが後回しになりやすい時期ですが、将来の健康のためにも、できる範囲で血圧管理を続けていくことが大切です。

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