はじめに 本記事のねらい 本記事は、カルシウムイオンが免疫機能にどう関わるのかを、やさしい言葉で順を追って解説します。免疫の基本から細胞内での合図の受け渡し(シグナル伝達)、炎症や免疫疾患とのつながり、カルシウム不足の影響、体内での吸収や運搬、そして臨床への応用まで、全体像を一つの流れとして理解できるようにまとめています。 カルシウムイオンは「合図役」です カルシウムと聞くと骨を思い浮かべる方が多いですが、細胞の中では「合図」を出す大切な役割も担います。たとえば、小さな傷ができたとき、現場に細胞が集まり、 ...