はじめに
「塩分を摂りすぎると、どうして血圧が上がるの?」
「血圧が高めなら、食事の塩分をどのくらい減らせばいい?」と気になっていませんか。
健康診断で血圧の高さを指摘され、みそ汁や漬物、麺類など普段の食事を振り返って、塩分を摂りすぎているのではないかと不安になることもありますよね。
この記事では、塩分を摂りすぎると血圧が上がりやすくなる仕組みや、塩分と体内の水分量との関係、毎日の食事でできる減塩のポイントを紹介します。
塩分の摂りすぎで血圧が上がるのはなぜ?
塩分を多く摂ると、体内のナトリウム濃度を調整するために水分が保持されやすくなり、血液量が増える方向に働きます。
ここでは、ナトリウムと水分、血液量の関係から、塩分の多い食生活が高血圧につながる仕組みまで順に説明します。
体内のナトリウムが増えると水分が保持されやすくなる
塩分を多く摂ると、塩分に含まれるナトリウムが体内に増えます。
体はナトリウム濃度を一定に保とうとするため、水分を体内に保持しやすくなります。
その結果、ナトリウムが多い状態では、体内の水分量も増えやすくなります。
血液量が増えると血管にかかる圧力が高まりやすくなる
体内に保持される水分が増えると、血管内を流れる血液の量も増えやすくなります。
血液量が増えることで血管の壁にかかる圧力も高まり、その結果として血圧が上がりやすくなります。
塩分による血圧の上がり方には個人差がある
同じ量の塩分を摂っても、血圧への影響は人によって異なります。
塩分の影響を受けて血圧が上がりやすい人もいれば、変化が比較的小さい人もいるため、同じ食塩摂取量でも血圧の変化が同じになるとは限りません。
塩分の多い食生活を続けると高血圧につながる可能性がある
塩分の多い食生活を続けると、ナトリウムや水分を体内に保持しやすくなり、血圧が高くなりやすくなります。
そのため、塩分を多く摂る食生活が長く続くことは、高血圧につながる要因の一つになります。
塩分は1日どのくらいまでに抑えればよい?
1日に摂る塩分量は、健康状態や血圧の状態によって目安が異なります。
ここでは、一般的な目標量と高血圧の人が意識したい基準を順に説明します。
一般的な食塩摂取量の目標を確認する
日本人の成人が1日に摂る食塩相当量の目標量は、男性7.5g未満、女性6.5g未満です。
食品の栄養成分表示にある「食塩相当量」を確認し、まずは普段の食事でどのくらい摂っているのか把握することから始めましょう。
高血圧の人は1日6g未満を目安にする
高血圧の人は、1日の食塩摂取量を6g未満に抑えることが推奨されています。
朝食・昼食・夕食だけでなく、間食や調味料に含まれる塩分も含めて、1日全体で6g未満になるよう意識することが大切です。
塩分を摂りすぎないための減塩のポイント
塩分を控えるには、食品を選ぶ段階と食べる段階の両方で摂取量を減らすことが大切です。
ここでは、だし・香辛料・酸味の活用も含め、毎日の食事で実践できる減塩のポイントを説明します。
栄養成分表示の「食塩相当量」を確認する
食品を購入するときは、栄養成分表示の「食塩相当量」を確認しましょう。
「1食当たり」や「100g当たり」など表示の基準も確認し、実際に食べる量からどのくらいの塩分を摂るのか把握することが大切です。
汁物や麺類は汁・スープを残す
汁物や麺類は、汁やスープをすべて飲まずに残すことで、摂取する塩分を減らせます。
麺や具を中心に食べてスープを飲み干さないなど、無理なく続けられる方法で塩分を控えましょう。
漬物や加工食品など塩分の多い食品を控える
漬物や加工食品には塩分を多く含むものがあるため、食べる量や頻度を調整しましょう。
毎食食べている場合は食卓に出さない日をつくるなど、少しずつ減らすと無理なく続けやすくなります。
しょうゆやソースは「かける」より「つける」
しょうゆやソースは料理全体にかけるのではなく、小皿に出して必要な分だけつけると使用量を抑えやすくなります。
一度に多く出さず、少量ずつ使うことを意識すると減塩につながります。
だし・香辛料・酸味を活用して薄味でも満足感を高める
塩やしょうゆを控えるときは、だしのうま味や香辛料の香り、酢やレモンなどの酸味を活用しましょう。
塩味だけに頼らず味に変化をつけることで、薄味でもおいしく食べやすくなります。
血圧が気になるときに減塩とあわせて意識したいこと
血圧が気になる場合は、一食だけ塩分を減らすのではなく、毎日の食事で継続して減塩することが大切です。
ここでは、減塩の続け方、家庭血圧の確認方法、受診を考えるタイミングについて説明します。
一食だけで調整せず毎日の食生活で減塩を続ける
減塩は一食だけで調整するのではなく、毎日の食生活のなかで続けることが大切です。
高血圧の人は1日の食塩摂取量6g未満を目安に、朝食・昼食・夕食を含めた1日全体の塩分量を意識しましょう。
家庭でも血圧を測って変化を確認する
家庭血圧は朝と夜に測り、毎日の数値を記録しておきましょう。
朝は起床後1時間以内の排尿後、朝食や服薬の前、夜は就寝前に1〜2分安静にしてから、それぞれ原則2回測定します。
高い血圧が続く場合は食事だけで対処せず医療機関に相談する
家庭で測った血圧が135/85mmHg以上の状態が続く場合は、減塩だけで対処しようとせず医療機関へ相談しましょう。
朝と夜の血圧を継続して記録しておくと、受診時に血圧の変化を医師へ伝えやすくなります。
まとめ
塩分を摂りすぎると、体内のナトリウムが増えて水分が保持されやすくなり、血液量が増えることで血圧が上がりやすくなります。
高血圧の人は食塩摂取量を1日6g未満にすることを目安に、栄養成分表示の「食塩相当量」を確認し、汁物や麺類のスープを残す、しょうゆやソースは少量だけつけるなどの減塩を続けましょう。
また、家庭では朝と夜に血圧を測って記録し、135/85mmHg以上の状態が続く場合は、食事だけで対処せず医療機関に相談することが大切です。
毎日の食事と家庭血圧の両方を確認しながら、継続して血圧を管理していきましょう。