目次
はじめに
「高血圧なのに低カリウム血症といわれたのはなぜだろう」
「高血圧と低カリウムには、原発性アルドステロン症が関係していると聞いたけれど、自分も検査を受けたほうがよいのかな」と気になっていませんか。
健康診断や血液検査でカリウム値の低下を指摘されたり、血圧がなかなか下がらず治療を続けていたりすると、数値の関係が分からず不安になることがありますよね。
この記事では、高血圧と低カリウム血症が起こる主な原因や、原発性アルドステロン症との関係、医療機関を受診する目安について順を追って説明していきます。
なぜ高血圧になると低カリウム血症になる?

高血圧と低カリウム血症が同時にみられる場合は、血圧を上げる仕組みとカリウムを尿へ排出する仕組みが共通して働いている可能性があります。
ここでは、血圧上昇とカリウム低下が起こる仕組みと、両方が確認された場合に原因を調べる必要性について解説します。
アルドステロンの作用で血圧上昇とカリウム低下が起こる
アルドステロンは副腎から分泌されるホルモンで、腎臓でナトリウムと水分を体内に保ちながら、カリウムを尿へ排出する働きがあります。
そのため、アルドステロンの作用が強くなると体内の水分量が増えて血圧が上がりやすくなり、一方で血液中のカリウムは低下しやすくなります。
分泌や作用が過剰な状態では、高血圧と低カリウム血症が同時にみられることがあります。
高血圧と低カリウム血症が同時にある場合は原因確認が必要になる
高血圧と低カリウム血症が同時にみられる場合は、原発性アルドステロン症などが隠れていないか、一度原因を確認することが大切です。
血液検査や尿検査を行い、必要に応じて画像検査なども組み合わせながら、アルドステロンの分泌に異常がないかを調べます。
原因が分かれば、その状態に合った治療や血圧管理につなげやすくなります。
高血圧と低カリウム血症が同時に起こる主な原因
高血圧と低カリウム血症が同時にみられる場合は、原発性アルドステロン症が原因の一つとして考えられます。
ここでは、アルドステロンが血圧とカリウムに与える影響と、低カリウム血症がみられないケースについて解説します。
原発性アルドステロン症では血圧を上げるホルモンが過剰になる
原発性アルドステロン症では、副腎から分泌されるアルドステロンというホルモンが必要以上に増えます。
アルドステロンが過剰になると、腎臓でナトリウムと水分を体内にため込みやすくなる一方、カリウムは尿へ排出されやすくなります。
そのため、血圧が高くなるとともに血液中のカリウムが低下し、高血圧と低カリウム血症が同時にみられることがあります。
低カリウム血症は必ず起こるわけではない
原発性アルドステロン症だからといって、必ず低カリウム血症になるわけではありません。
アルドステロンが過剰に分泌されていても、血液検査ではカリウム値が基準範囲内に収まっている場合もあります。
そのため、高血圧が続いているときは、カリウム値だけで原発性アルドステロン症かどうかを判断せず、必要に応じて医療機関で詳しく調べてもらうことが大切です。
カリウム値が正常でも原発性アルドステロン症の可能性があるため、「どのような人が検査の対象になるのか」も確認しておくと判断しやすくなります。
▶原発性アルドステロン症の検査はどんな人に必要?検査の流れや基準を解説
高血圧と低カリウム血症が同時にある場合に考えられる特徴
高血圧と低カリウム血症が同時に確認された場合は、一時的な変化だけでなく、背景に原因となる病気が隠れていないか確認することが大切です。
ここでは、高血圧と低カリウム血症が同時にみられる場合に注目したい特徴について解説します。
血圧が高い状態が続く場合は注意が必要になる
診察時だけでなく、自宅で測った血圧も高い状態が続いている場合は、一時的な上昇ではない可能性があります。
さらに低カリウム血症もみられるときは、原発性アルドステロン症などが関係している場合もあるため、原因を確認することが大切です。
血圧が高い状態をそのままにせず、気になる場合は医療機関で相談し、必要な検査を受けましょう。
降圧治療をしても血圧が下がりにくい場合がある
降圧薬を服用していても血圧が十分に下がらない場合は、背景に原発性アルドステロン症などが隠れていることがあります。
アルドステロンが過剰に分泌されていると、一般的な降圧治療だけでは血圧をコントロールしにくい場合があるためです。
高血圧に加えて低カリウム血症もみられるときは、自己判断で薬を調整せず、医療機関で原因を確認しながら治療方針を相談しましょう。
高血圧で低カリウム血症を指摘された場合の確認ポイント
高血圧に加えて低カリウム血症を指摘された場合は、カリウムの数値だけを補正するのではなく、低下した原因を確認することが大切です。
原因によって必要な治療や生活上の対応が異なるため、検査結果に応じて適切な対応につなげる必要があります。
血液検査などで原因を確認する
高血圧と低カリウム血症が同時にみられる場合は、血液検査でカリウム値やアルドステロン、レニンなどを確認しながら原因を調べます。
また、服用している降圧薬や利尿薬がカリウム値に影響することもあるため、薬の種類や使用状況もあわせて確認します。
こうした検査や服薬状況から原因を整理することで、その後の治療方針を決めやすくなります。
アルドステロンやレニンを調べると聞いても、検査で何が分かるのか気になる方もいるでしょう。検査方法や数値の見方を知っておくと、受診前の不安を減らしやすくなります。
▶原発性アルドステロン症の血液検査とは?アルドステロン・レニンの検査方法を解説
原因に応じた対応につなげることが重要になる
検査によって原因が分かった場合は、その結果に合わせて治療や対応を進めることが大切です。
原発性アルドステロン症が疑われる場合は必要な検査や治療を進め、薬の影響が考えられる場合は医師と相談しながら処方内容を見直します。
原因に合った対応を続けることで、血圧だけでなくカリウム値も適切に管理しやすくなります。
まとめ
高血圧と低カリウム血症が同時にみられる場合は、アルドステロンの働きが関係し、原発性アルドステロン症などが隠れていることがあります。
ただし、原発性アルドステロン症でもカリウム値が正常な場合があるため、数値だけで自己判断しないことが大切です。
血圧が高い状態が続く場合や、降圧薬を飲んでも下がりにくい場合は、血液検査などで原因を確認しておくと安心です。
低カリウム血症を指摘されたときもそのままにせず、医療機関へ相談し、原因に合った治療や血圧管理につなげていきましょう。