目次
はじめに
「最近、健康診断で血圧の数値が高めになってきたけれど、年齢のせいなのだろうか」
「加齢で高血圧になるのは仕方がないのか、今からできる対策はあるのだろうか」と感じていませんか。
以前は血圧を気にすることがなかった方でも、40代・50代以降になると健診結果を見て変化に気づいたり、家で測った血圧の数値が以前より高くなったりして、これからの健康管理が気になることがありますよね。
この記事では、なぜ加齢で高血圧になりやすいのか、放置するとどのようなリスクがあるのか、日常生活で進行を抑えるために意識したいポイントについて、順を追って説明していきます。
なぜ加齢で高血圧になりやすくなるの?

加齢によって高血圧になりやすくなる理由には、体の変化だけでなく血圧の上がり方の特徴や日々の生活習慣も関係しています。
血管の状態が変化すると血圧にどのような影響が出るのか、また加齢以外に注意したい要因について、順を追って説明していきます。
血管の弾力が低下して血圧が上がりやすくなる
年齢を重ねると血管の壁が少しずつ硬くなり、血液が流れるときに血管が広がりにくくなるため、血圧も上がりやすくなります。
特に動脈の弾力が低下すると、心臓から送り出される血液の圧力をうまく受け止めにくくなり、収縮期血圧(上の血圧)が高くなる傾向があります。
若い頃と同じような生活を続けていても、こうした血管の変化によって血圧が変わってくることがあります。
加齢とともに収縮期血圧(上の血圧)が上がりやすくなる
加齢による血管の変化では、特に収縮期血圧(上の血圧)が上がりやすくなります。
血管が硬くなると、心臓が血液を送り出したときの圧力を吸収しにくくなるためです。
年齢を重ねるにつれて上の血圧と下の血圧の差が広がることもあるため、どちらか一方だけでなく、それぞれの数値を確認しておくとよいでしょう。
加齢だけでなく生活習慣も高血圧に影響する
血圧が高くなる原因は、年齢による血管の変化だけではなく、毎日の生活習慣も関係しています。
塩分の多い食事が続いたり、運動不足や体重増加が重なったりすると、さらに血圧が上がりやすくなることがあります。
年齢による変化そのものを避けることは難しいものの、食事や運動などを無理のない範囲で見直すことは、血圧を管理していくうえで大切です。
年齢だからと放置してはいけない理由
加齢による血圧の上昇は「年齢のせいだから仕方がない」と考えてしまいがちですが、高血圧は症状がないまま体の中で影響が進むことがあります。
高血圧を放置することで起こりやすい変化や、注意すべき理由について説明していきます。
高血圧は自覚症状が少ないまま進行しやすい
高血圧は血圧の数値が高くても、はっきりとした自覚症状がないまま進むことがあります。
そのため、普段どおりに過ごせていても、健康診断や家庭での測定をきっかけに血圧の高さに気づくケースも少なくありません。
体調に変化がないから大丈夫と考えず、定期的に血圧を測り、自分の数値や変化を知っておくことが大切です。
放置すると重い病気につながるリスクが高まる
高い血圧が続くと血管や心臓に負担がかかり、脳卒中や心臓病などの重大な病気につながるリスクが高まります。
特に自覚症状がない場合は、そのままにしてしまいやすいため注意が必要です。
血圧が高めだと分かったときは、年齢のせいだけと考えず、生活習慣を見直しながら、必要に応じて医療機関へ相談するとよいでしょう。
加齢による高血圧は防げる?
加齢による血圧の上昇を完全に避けることは難しいですが、生活習慣を見直すことで血圧の上昇を抑えることはできます。
具体的にどのような行動が高血圧の予防や進行の抑制につながるのか、日常生活で取り入れやすい方法を説明していきます。
塩分を控えた食生活を心がける
塩分を摂りすぎると体内に水分がたまりやすくなり、血圧が上がる原因のひとつになります。
高血圧の予防や改善を考える場合は、1日の食塩摂取量6g未満を目安にしながら、少しずつ減塩を意識することが大切です。
調味料を使いすぎないようにしたり、食品の食塩相当量を確認したりと、できることから無理なく取り組んでみましょう。
減塩を始めたいものの、「実際にどのくらい血圧への効果が期待できるの?」と気になる方は、塩分と血圧の関係についても確認しておくと取り組みやすくなります。
▶塩分と高血圧の関係は?減塩による血圧への効果をエビデンスから解説
無理のない運動を継続する
ウォーキングなどの適度な運動を習慣にすることは、血圧を管理するうえでも役立ちます。
ただし、これまで運動する習慣がなかった方が急に激しい運動を始めると、体に負担がかかることがあります。
まずは散歩やウォーキングなど、自分の体力や体調に合わせて続けやすい運動から取り入れてみるとよいでしょう。
家庭で血圧を測定して変化を確認する
家庭で血圧を測る習慣をつけると、普段の生活のなかで血圧がどのように変化しているのかを把握しやすくなります。
できるだけ同じ時間帯や条件で測定し、数値を記録しておくと、血圧が高い状態が続いていないか確認する際にも役立ちます。
健康診断の結果だけで判断するのではなく、家庭での血圧も確認しながら、自分の状態を把握していきましょう。
家庭で測った数値が高かったときに、「どのくらいなら高血圧なの?」と判断に迷う場合は、家庭血圧の基準や正しい測り方も確認しておくと安心です。
▶血圧はいくつから高血圧?診断基準と家庭血圧・診察室血圧の違い
加齢による高血圧に関するよくある質問
加齢による高血圧については、「年を取れば誰でも血圧が高くなるのか」「一度高くなった血圧は元に戻せないのか」といった疑問を持つ人も少なくありません。
加齢と血圧の関係や、改善の可能性、受診を検討する目安について説明していきます。
年齢を重ねると必ず高血圧になりますか?
年齢を重ねると血管の弾力が低下し、血圧は上がりやすくなりますが、すべての人が必ず高血圧になるわけではありません。
塩分を控えた食事や適度な運動、体重管理などを意識することで、血圧の上昇を抑えられる場合があります。
年齢だけで判断せず、定期的に血圧を測りながら、自分の状態を確認していくことが大切です。
加齢による高血圧は改善できますか?
加齢による血管の変化そのものを元に戻すことは難しいものの、生活習慣を見直すことで血圧を管理しやすくなる場合があります。
塩分を控えた食事や無理のない運動を続けながら、家庭でも血圧を測定し、変化を確認していくとよいでしょう。
それでも高い状態が続く場合は、自己判断で様子を見続けず、医療機関へ相談することも大切です。
病院を受診する目安はありますか?
家庭や健康診断で血圧の高い状態が繰り返し確認された場合は、医療機関へ相談するひとつの目安になります。
家庭血圧で135/85mmHg以上、診察室血圧で140/90mmHg以上が続く場合は、そのままにせず一度相談してみるとよいでしょう。
受診する際は、家庭で測った血圧を記録して持参すると、普段の血圧の状態を医師に伝えやすくなります。
まとめ
加齢によって血管の弾力が低下すると、特に上の血圧が高くなりやすくなりますが、血圧には食事や運動などの生活習慣も関係しています。
また、高血圧は自覚症状がないまま進むこともあるため、「年齢のせいだから」とそのままにせず、普段から血圧を確認しておくことが大切です。
年齢による変化を完全に防ぐことは難しくても、減塩や無理のない運動、家庭での血圧測定など、できることから少しずつ取り組めます。
血圧が高い状態が続くときは医療機関にも相談しながら、自分に合った方法で無理なく血圧管理を続けていきましょう。