目次
はじめに
「妊娠前から飲んでいる降圧薬は、そのまま続けても大丈夫?」
「妊娠中に使えない薬があると聞いたけれど、どの薬を避ければいいの?」と不安になっていませんか。
高血圧の治療中に妊娠が分かったり、妊婦健診で血圧が高いと指摘されたりすると、薬が赤ちゃんに影響しないか心配になり、次の服用をどうすればよいのか迷ってしまいますよね。
この記事では、妊娠中に禁忌・避ける降圧薬と使用できる薬の違い、妊娠判明後に確認したい対応について、順を追って説明していきます。
妊娠中に使えない・避ける代表的な降圧薬
妊娠中は、すべての降圧薬を同じように使用できるわけではなく、胎児への影響を考えて使用を避ける薬があります。
ここでは、ACE阻害薬・ARBをはじめ、妊娠中に使用を避ける代表的な降圧薬について説明します。
ACE阻害薬・ARB
ACE阻害薬とARBは、胎児の腎機能や羊水量に影響するおそれがあるため、妊娠中は使用を避けます。
代表的な薬には、ACE阻害薬のエナラプリルやARBのカンデサルタンなどがあります。
妊娠前から服用している場合は自己判断で中止せず、妊娠が分かったら処方医や産婦人科医に相談しましょう。
妊娠中は使用を避ける降圧薬がほかにもある
妊娠中はACE阻害薬やARB以外にも、使用を避ける降圧薬があります。
たとえば、直接的レニン阻害薬のアリスキレンは、胎児への影響が懸念されるため妊娠中の使用を避けます。
服用中の薬が使用できるか分からない場合は、薬の名前を医師や薬剤師に伝えて確認しましょう。
妊娠中に使われる降圧薬
妊娠中に高血圧の治療が必要になった場合は、母体の血圧だけでなく胎児への影響も考慮して降圧薬が選ばれます。
ここでは、妊娠中に使われる代表的な降圧薬について説明します。
メチルドパ・ラベタロールなど
妊娠中に降圧治療が必要な場合は、メチルドパやラベタロールなどが選択肢になります。
どの薬を使用するかは、血圧の程度や妊娠週数、母体の状態などを確認したうえで医師が判断します。
ニフェジピンなどのカルシウム拮抗薬も使われる
妊娠中の高血圧には、カルシウム拮抗薬のニフェジピンが使用されることもあります。
血管を広げて血圧を下げる薬で、使用する量やタイミングは血圧や体の状態などに合わせて医師が判断します。
妊娠中の降圧薬は「禁忌・避ける・使える」でどう違う?
妊娠中の降圧薬は、すべての薬を単純に「使える」「使えない」の2つに分けられるわけではありません。
ここでは、妊娠中の降圧薬について「禁忌」「避ける」「使える」の違いを整理します。
薬剤によって妊娠中の使用可否が異なる
妊娠中の降圧薬は、薬剤によって胎児への影響や使用実績が異なるため、使用できるかどうかも変わります。
「禁忌」「使用を避ける」「治療の選択肢になる」など扱いが異なるため、降圧薬という分類だけで判断せず、服用している薬ごとに確認することが大切です。
妊娠週数や国内の添付文書・推奨によって扱いが変わる場合がある
同じ降圧薬でも、妊娠週数によって使用上の扱いが変わる場合があります。
また、国内の添付文書と診療ガイドラインでは表現が異なることもあるため、妊娠週数や薬剤名を医師や薬剤師に伝え、使用できるか確認しましょう。
妊娠中に降圧薬を服用している場合の注意点
妊娠前から降圧薬を服用している場合、妊娠が分かったからといって自己判断で薬を中止したり、別の薬に変更したりしないことが大切です。
ここでは、妊娠が分かったときの降圧薬の扱いと、服用中の薬を確認する際のポイントについて説明します。
妊娠が分かっても自己判断で中止・変更しない
妊娠が分かっても、服用している降圧薬を自己判断で中止したり、量を減らしたりしないことが大切です。
急な中止によって血圧が上がることもあるため、妊娠が分かったら処方医に相談し、薬を続けるか変更するか確認しましょう。
服用中の薬は処方医に確認する
妊娠中に降圧薬を服用している場合は、薬の名前や服用量、回数を処方医に伝えましょう。
薬の名前が分からないときは、お薬手帳や薬の包装を確認しておくと、相談するときにスムーズです。
まとめ
妊娠中の降圧薬には、ACE阻害薬やARBなど、胎児への影響を考えて使用を避ける薬があります。
一方で、メチルドパやラベタロール、ニフェジピンなど、妊娠中の高血圧治療で選択肢となる薬もあります。
妊娠週数や血圧の状態によって薬の扱いが変わる場合があるため、降圧薬を「使える・使えない」だけで自己判断しないことが大切です。
妊娠が分かった場合は、服用中の薬を自己判断で中止・変更せず、薬の名前や用量を確認して処方医や産婦人科医に相談しましょう。