はじめに
「妊娠中に血圧が高いと言われたけれど、降圧薬を飲んでも赤ちゃんに影響しないの?」
「妊娠前から血圧の薬を飲んでいるけれど、そのまま続けて大丈夫?」と不安になっていませんか。
妊婦健診で血圧が高いと指摘されたり、妊娠が分かったあとに服用中の薬について確認するよう言われたりすると、薬を飲むこと自体が心配になりますよね。
この記事では、妊娠中に使用される降圧薬の種類や避けるべき薬、薬を服用するときの注意点について、順を追って説明していきます。
妊娠中の高血圧では使える薬と避ける薬がある
妊娠中に血圧が高いと、「降圧薬を使っても赤ちゃんに影響しない?」「妊娠前から飲んでいる薬はそのまま続けていい?」と不安になりますよね。
ここでは、妊娠中でも必要に応じて降圧薬が使われることと、妊娠週数や血圧の状態などを考慮して薬が選ばれる理由を順を追って説明します。
妊娠中でも必要に応じて降圧薬が使われる
妊娠中でも血圧が高い状態が続き、母体や胎児への影響を抑える必要がある場合は、降圧薬による治療が行われます。
収縮期血圧160mmHg以上または拡張期血圧110mmHg以上は重症高血圧にあたるため、医師が血圧や妊娠の経過を確認しながら治療を進めます。
降圧薬は妊娠週数や血圧の状態などを考慮して選ばれる
妊娠中に使用する降圧薬は、妊娠週数や血圧の状態などを考慮して選ばれます。
薬によって胎児への影響が異なるため、妊娠前と同じ薬をそのまま使用できるとは限らず、医師が状態に合わせて薬の種類や投与量を決めます。
妊娠中に使われる主な高血圧の薬
妊娠中の高血圧では、「どの降圧薬なら使えるの?」「薬によって何が違うの?」と疑問に感じることがあります。
ここでは、メチルドパ、ラベタロール、ニフェジピン、ヒドララジンについて、それぞれの特徴と使用される場面を順を追って説明します。
メチルドパ|妊娠中に使用されることがある中枢性交感神経抑制薬
メチルドパは、中枢神経に作用して交感神経の働きを抑え、血圧を下げる薬です。
妊娠中の高血圧に使用されることがあり、血圧や妊娠週数などを確認しながら、医師が投与量を調整します。
ラベタロール|妊娠中の高血圧治療で使用されるαβ遮断薬
ラベタロールは、α受容体とβ受容体を遮断し、血管を広げて血圧を下げる薬です。
妊娠中の高血圧治療にも使用され、血圧や妊娠週数などを確認しながら、医師が投与量を調整します。
ニフェジピン|妊娠中にも使用されるカルシウム拮抗薬
ニフェジピンは、血管の平滑筋へのカルシウム流入を抑え、血管を広げて血圧を下げる薬です。
妊娠中の高血圧にも使用されることがあり、血圧の状態などを確認しながら治療が進められます。
ヒドララジン|重症の高血圧などで使用されることがある血管拡張薬
ヒドララジンは、血管の平滑筋に作用して血管を広げ、血圧を下げる薬です。
妊娠中では重症高血圧などに使用されることがあり、血圧の下がり方を確認しながら、医師が投与量を調整します。
妊娠中に避ける必要がある高血圧の薬
妊娠中に降圧薬を使用している場合、「妊娠が分かったら今の薬を飲み続けていい?」「避けたほうがよい降圧薬はある?」と不安になることがあります。
ここでは、妊娠中に使用しないACE阻害薬とARBについて、避ける理由を順を追って説明します。
ACE阻害薬は妊娠中には使用しない
ACE阻害薬は、胎児の腎機能障害や羊水過少などを引き起こすおそれがあるため、妊娠中には使用しません。
服用中に妊娠が分かった場合は自己判断で薬を中止せず、速やかに処方医や産婦人科へ相談し、今後の服用について確認しましょう。
ARBは妊娠中には使用しない
ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)も、胎児の腎機能障害や羊水過少などを引き起こすおそれがあるため、妊娠中には使用しません。
服用中に妊娠が分かった場合は自己判断で薬を中止せず、速やかに処方医や産婦人科へ相談し、薬の変更などについて確認しましょう。
妊娠中に降圧薬を使うときの注意点
妊娠中に降圧薬を使っていると、「赤ちゃんへの影響が心配だから薬を減らしたほうがいい?」「血圧は毎日測ったほうがいい?」と迷うことがあります。
ここでは、降圧薬を自己判断で変更しないこと、血圧を記録して経過を確認すること、気になる症状がある場合の相談について順を追って説明します。
薬を自己判断で中止・減量・変更しない
妊娠中に降圧薬を使用している場合は、自己判断で薬を中止したり、量を減らしたりしないことが大切です。
急な中止によって血圧が上がる可能性もあるため、薬の変更や服用に不安がある場合は、処方医や産婦人科に相談しましょう。
血圧を測定して記録し治療経過を確認する
降圧薬を使用している間は、家庭でも朝と夜に血圧を測り、数値を記録しておきます。
朝は起床後1時間以内の朝食や服薬前、夜は就寝前に測定し、記録を診察時に医師へ見せることで、治療による血圧の変化を確認しやすくなります。
体調の変化や気になる症状があれば医師に相談する
降圧薬の使用中に普段と異なる症状が現れた場合は、自己判断で薬を中止せず、医師に相談しましょう。
症状が現れた時間や内容、そのときの血圧などを記録しておくと、診察時に状況を伝えやすくなります。
妊娠前から高血圧の薬を飲んでいる場合の対応
妊娠前から降圧薬を服用している場合、「妊娠を希望しているけれど、今の薬を続けてもいい?」「妊娠が分かったらすぐに薬を変更する必要がある?」と迷うことがあります。
ここでは、妊娠を希望する場合と妊娠が分かった場合に、処方医や産婦人科へ相談するタイミングについて順を追って説明します。
妊娠を希望する段階で服用している薬について相談する
妊娠前から降圧薬を服用している場合は、妊娠を希望する段階で処方医や産婦人科に相談しましょう。
服用している薬の名前や量を伝え、妊娠中も使用できるか確認し、変更が必要な場合は医師の指示に従って調整します。
妊娠が分かったら早めに処方医や産婦人科へ相談する
降圧薬を服用中に妊娠が分かった場合は、早めに処方医や産婦人科へ相談しましょう。
服用している薬や妊娠週数を伝え、薬を継続するか変更するか確認し、自己判断で中止や減量をしないことが大切です。
まとめ
妊娠中の高血圧では、母体と胎児の状態を確認しながら、必要に応じて降圧薬が使用されます。
メチルドパ、ラベタロール、ニフェジピン、ヒドララジンなどが使用されることがある一方、ACE阻害薬やARBは妊娠中には使用しません。
降圧薬を服用している間は自己判断で中止・減量・変更せず、家庭で血圧を測定して記録し、体調に変化があれば医師へ相談することが大切です。
妊娠前から降圧薬を服用している場合は妊娠を希望する段階で薬について相談し、服用中に妊娠が分かった場合も早めに処方医や産婦人科へ連絡して、薬を継続するか変更するか確認しましょう。