目次
はじめに
「お酒をやめたら、血圧はどのくらい下がるの?」
「毎晩お酒を飲んでいるけれど、禁酒や減酒をすれば血圧の数値は変わる?」と気になっていませんか。
健康診断で血圧の高さを指摘され、夕食時の飲酒を減らしたり、しばらくお酒をやめたりしようと考えているものの、実際にどの程度の変化が期待できるのか分からないと、続ける目安も決めにくいですよね。
この記事では、禁酒・減酒によって血圧がどのくらい変化する可能性があるのか、変化が表れるまでの目安や取り組む際のポイントを順を追って説明していきます。
お酒をやめると血圧はどのくらい下がる?
禁酒すると血圧が下がると聞いても、「実際には何mmHgくらい下がるの?」「お酒をたくさん飲んでいる人ほど、血圧も大きく下がるの?」と気になる方もいるでしょう。
血圧はもともとの飲酒量や現在の血圧値、体重、食事などによって変化するため、禁酒した人全員が同じように下がるわけではありません。
禁酒による血圧低下
禁酒による血圧低下は、平均すると収縮期血圧(上の血圧)、拡張期血圧(下の血圧)ともに数mmHg程度が目安です。
ただし、実際の下がり幅はもともとの飲酒量や血圧などによって異なるため、すべての人が同じように下がるわけではありません。
もともとの飲酒量が多いほど下がり幅が大きくなる場合がある
普段の飲酒量が多い人ほど、禁酒や減酒によって血圧が大きく下がる場合があります。
飲酒量が多い人では、収縮期血圧が約5mmHg、拡張期血圧が約4mmHg低下することもありますが、もともとの飲酒量が少ない場合は変化も小さい傾向があります。
血圧の下がり方には個人差がある
禁酒後の血圧の変化は、飲酒量だけでなく、禁酒前の血圧や生活習慣などによっても異なります。
そのため、「何mmHg下がれば効果がある」と一律に考えるのではなく、禁酒前後の血圧をできるだけ同じ条件で測り、自分の変化を確認していきましょう。
禁酒すると血圧はいつから下がる?
禁酒を始めたら、「血圧は何日くらいで下がり始める?」「1か月続ければ、禁酒前と比べて変化を確認できる?」と気になる方もいるでしょう。
ここでは、禁酒を始めてから1~2週間程度でみられる変化や、1か月程度続けた場合の確認方法、禁酒前後で血圧を比較するときの測定条件について順に説明します。
1~2週間程度で血圧に変化がみられることがある
禁酒を始めると、1~2週間程度で血圧が下がる変化がみられることがあります。
ただし、変化が現れる時期や下がり幅には個人差があるため、短期間の数値だけで判断せず、継続して血圧を確認していきましょう。
禁酒を続けると1か月程度で血圧の変化を確認しやすくなる
禁酒を1か月程度続けると、禁酒前と比べて血圧がどのくらい変化したかを確認しやすくなります。
ただし、1か月続けても血圧がほとんど変わらない場合もあるため、数値の変化を記録しながら様子をみることが大切です。
禁酒前後は同じ条件で血圧を測って比較する
禁酒による変化を確認するには、測定する時間帯や姿勢などの条件をそろえることが大切です。
たとえば、毎朝決まった時間帯に座って測るなど、できるだけ同じ条件で記録すると、禁酒前後の血圧を比較しやすくなります。
完全に禁酒せず減酒するだけでも血圧は下がる?
「お酒を完全にやめるのは難しいけれど、飲む量を減らすだけでも血圧は下がる?」「ビールや日本酒など、お酒の種類を変えるだけでも効果はある?」と気になる方もいるでしょう。
ここでは、飲酒量を減らすことで期待できる血圧の変化や、もともとの飲酒量による違い、お酒の種類ではなく純アルコール量を基準に考える方法について順に説明します。
飲酒量を減らすことでも血圧低下が期待できる
完全に禁酒しなくても、飲酒量を減らすことで血圧が低下する場合があります。
無理なく減酒を続けながら血圧を記録し、減酒前と比べてどのように変化しているか確認してみましょう。
飲酒量が多い人ほど減酒による変化が出やすい
もともとの飲酒量が多い人ほど、減酒によって血圧が大きく下がる傾向があります。
一方、普段から飲酒量が少ない人では変化が小さいこともあるため、飲酒量だけでなく実際の血圧を確認することが大切です。
お酒の種類より純アルコール量を基準に考える
減酒するときは、お酒の種類ではなく、実際に摂取する純アルコール量を基準に考えます。
純アルコール量は「飲酒量(mL)×アルコール度数(%)÷100×0.8」で計算できるため、普段飲んでいるお酒の量を確認しながら減らしていきましょう。
禁酒・減酒しても血圧が下がらないときに確認すること
「お酒をやめたり飲む量を減らしたりしたのに、血圧が下がらないのはなぜ?」「どのくらいの期間、血圧を測ってから効果を判断すればいい?」と疑問に感じることがあります。
ここでは、短期間の測定だけで判断しないこと、飲酒以外に血圧へ影響する要因、高い血圧が続く場合に医療機関へ相談する目安について順に説明します。
短期間の測定だけで効果を判断していないか
禁酒・減酒後の血圧は、1~2回の測定だけで効果を判断せず、数日から1週間程度の記録を確認しましょう。
1日だけ高い数値が出ても、すぐに「効果がない」と考えず、朝や夜の血圧を継続して記録することが大切です。
飲酒以外にも血圧を上げる要因がないか
禁酒・減酒をしても血圧が高い場合は、塩分の多い食事や運動不足、体重増加、睡眠不足なども振り返ってみましょう。
飲酒量だけに注目するのではなく、血圧に影響する生活習慣を一緒に見直すことが大切です。
血圧が高い状態が続く場合は医療機関へ相談する
禁酒・減酒を続けても家庭血圧が高い場合は、医療機関へ相談しましょう。
収縮期血圧135mmHg以上、または拡張期血圧85mmHg以上が続く場合は、禁酒・減酒を始めた時期や血圧の記録を持参すると、受診時に経過を伝えやすくなります。
毎日の飲酒量が多い人は急な断酒に注意する
「毎日かなりの量のお酒を飲んでいるけれど、血圧のために今日から完全にやめても大丈夫?」「お酒を急にやめたら、体調が悪くならない?」と不安に感じる方もいるでしょう。
ここでは、急な断酒で起こる可能性がある離脱症状と、断酒に不安がある場合に医師へ相談して進める方法について説明します。
急な断酒で離脱症状が起こる場合がある
毎日多量に飲酒している人が急に断酒すると、手の震えや発汗、不眠などの離脱症状が現れることがあります。
重い場合にはけいれんや意識の変化が起こることもあるため、飲酒量が多い人は、血圧を下げる目的でも自己判断で急に断酒しないことが大切です。
断酒に不安がある場合は医師に相談して進める
毎日多量に飲酒している場合や、断酒による体調の変化が心配な場合は、始める前に医師へ相談しましょう。
普段のお酒の種類や量、過去に断酒したときの症状などを伝えると、安全な進め方を相談しやすくなります。
まとめ
お酒をやめたり飲む量を減らしたりすると、血圧が数mmHg程度下がる場合があり、特に飲酒量が多い人ほど変化が現れやすい傾向があります。
ただし、下がり方には個人差があるため、禁酒・減酒後も血圧を継続して測り、数日から1週間程度の記録で変化を確認していきましょう。
禁酒・減酒を続けても家庭血圧が135/85mmHg以上の状態が続く場合は、飲酒以外の生活習慣も振り返りながら、医療機関へ相談することが大切です。
また、毎日多量に飲酒している人は、急な断酒で離脱症状が起こることがあるため、無理に自己判断でやめず、医師に相談しながら安全に進めましょう。